地名を学ぶ会・地名は歴史の鏡京都地名研究会



■■ 京都地名研究会ホームページ >例会・第6回南部会場=シンポジウムの詳細について 

            


京都地名研究会・第6回例会(南部会場) 
<シンポジウム> メインテーマ「秘められた南山城の地名を探る」 
                平成15年10月2日      京都地名研究会 広報担当 小泉芳孝
     
     
 京都地名研究会では、下記のシンポジウム「秘められた南山城の地名を探る」を開催しました。
古代天皇である継体天皇や地域に伝説が残っている神功皇后などについて日本の第一人者である堺女子
短期大学の塚口義信学長や、この地域を研究している京都地名研究会員をパネリストとして専門の分野
から報告されました。今回のシンポジウムは、伝承だけではなく地域に実在していた物で歴史教科書を
などを書き変えなくてはならないのではないかと思われる内容となりました。


内容
1.神功皇后伝説は、伝説でなく山城を本拠地にして居住していた。
2.仁徳天皇「奴理能美の家と皇后いわのひめ磐之媛」は、日本最初の養蚕技術を持ち込んだところ。
3.継体天皇「筒城宮」は、息長氏(渡来人)の南山城と深い関係があり筒木に来た。
4.『竹取物語』のかぐや姫は、筒木を舞台にして書きあげられた。
5.山代の渡来人に関する地名について(酒・絹織物・鉄・発酵食品)がある。
6.山背(やましろ)は、平城京の背だけであったが、難波京からの背でもある。

                 記
開催日: 平成15年10月19日(日)
時 間: 午前10時〜16時30分 
場 所: 京田辺市立中部住民センター メインホール(収容人員200人以上)
    〒610−0311京都府京田辺市草内美泥22−2 0774−64−8810
来聴歓迎(事前申し込み不用)、小冊子資料代:会員無料、非会員500円(当日徴収)
パネリスト:塚口義信 吉田金彦 小泉芳孝 石田天佑 斎藤幸雄 シンポジウムの司会 古川 章

  10:00〜 10:10 総合司会:地名研究会 糸井  (入口でシンポの質問用紙配布)
開会あいさつ:主催 京都地名研究会常任理事
              共催 京田辺市郷土史会会長
【基調講演】 10時10分〜12時30分 
10:10〜11:20「神功皇后伝説のふる里を探る ―南山城の“おきなが息長”の地名を手がかりとして―」
           塚口義信 堺女子短期大学 学長 (日本古代史・文化人類学)
11:20〜11:25  休 憩
11:25〜12:05「竹取物語ゆかりの筒木について」
小泉芳孝 京田辺市郷土史会理事 葛椏s放送(日本民俗学 郷土史家)
12:05〜12:30 「南山城の神社と伝承について」
石田天祐 日本語語源研究会 潟Mルガメシュ(幻想創作家 相撲史研究家)  
休憩12時30分から13時20分(昼食・シンポの質問用紙回収)周辺食事出来る所少なく弁当持参して下さい。

【シンポジウム】 13時30分〜16時30分
 テーマ「秘められた南山城の地名を探る」      
冒頭コメント:吉田金彦「つぎねふ山代と河内との関係」−地名から仁徳・継体の筒城行幸の跡を考える−  
              日本語語源研究会代表 姫路独協大学名誉教授
予定パネリスト:塚口義信 吉田金彦 小泉芳孝 石田天佑 斎藤幸雄
シンポジウムの司会  古川 章


主催:京都地名研究会   
共催:京田辺市郷土史会 京田辺市社会教育課内 0774-62-9550 
後援:京田辺市教育委員会、葛椏s新聞社、京田辺市観光協会、かぐや姫の里を考える会、
協賛:関西元気文化圏参加事業 (「関西から文化力 POWER OF CULTURE」ロゴマーク使用)

問合せ先 
○京都地名研究会 代表理事
〒600-8429 京都府京都市下京区御供石町360
 日本語語源研究所気付 吉田金彦
 Tell&Fax 075-361-8812 E−mail:manyousousya@ybb.ne.jp
○京都地名研究会 事務局
   〒617-0002 京都府向日市寺戸町二枚田12-46 綱本逸雄気付
    Tel&Fax 075-933-5667 E−mail:nimaida@nifty.com
○京都地名研究会 常任理事(広報担当)小泉芳孝
   京都地名研究会HP http://chimei.hp.infoseek.co.jp/
HP担当  kyotochimei@msn.com 広報係 小泉芳孝


【基調講演の内容】
テーマ「神功皇后伝説のふる里を探る―南山城の“おきなが息長”の地名を手がかりとして―」塚口義信

古事記や日本書紀それに風土記などに記されている神功皇后伝説や息長氏、あるいは応神天皇や継体天皇
などの古代天皇を研究している塚口義信氏から「古代山城南部の歴史」、特に「南山城の“息長”一族」
についてお話ししていただく。塚口氏によると、神功皇后の系譜や伝承は、滋賀県坂田郡の息長氏が有力
になる6世紀以前から山城南部の“息長”一族によって伝承されてきたものであり、この一族は息長帯比
売の陵墓伝承のある、大和三大古墳群の一つとして有名な佐紀古墳群と深い関わりを有しているという。
京田辺市にある普賢寺の山号は息長山であり、朱智神社の祭神「山代之大筒木真若王」(「山代」「筒木」
に由来する名前)をはじめ神功皇后の系譜に山城南部の地名に由来する名が多く登場する。これは、山城
南部の“息長”一族がこの伝承を語り伝えてきたからであり、6世紀初頭に継体天皇が筒城宮に来たのも、
この一族と近江坂田郡の息長氏が継体を支援していたからである。
“息長”“綴喜”“高木”“かばた綺田”などをはじめとする南山城の地名を手がかりに、神功・応神伝
承の謎を解き明かすとともに、4〜6世紀における山城南部の政治集団とヤマト政権(畿内政権)との関
わりについて考察していただいた。
塚口氏紹介−堺女子短期大学 学長、文学博士。1946年大阪府生まれ。専攻:日本古代史・文化人類学。
関西大学第一高等学校・第一中学校教諭、関西大学講師など歴任。主な著書『神功皇后伝説の研究』
(創元社)『ヤマト王権の謎をとく』(学生社)『古代王朝をめぐる謎』(学生社)『三輪山の古代史』
(学生社)『三輪山の神々』(学生社)『古代天皇のすべて』(新人物往来社)など。
 
テーマ 「竹取物語ゆかりの筒木について」 小泉芳孝

京都と奈良の中間に位置する京田辺市は、かつて継体天皇の「筒城宮」があった所である。ここは近年、
『竹取物語』ゆかりの地とされ『古事記』に記されている「かぐや姫」の父親である大筒木乗根王の名が地元の古文書に記されています。
竹取の翁は、「さかきの造」で「山もと近くなり」とあり、神に仕えていた豪族で「山本の近くに」住んでいたと考えられる。この山本は、『続日本紀』に記されている古代駅制の古山陰・古山陽道の「山本駅」と推定される。近年この山本駅があったとされる三山木駅前の発掘調査で駅に関連した建物跡が出土した。
この近くには、日本三大澤の池である「鶴沢の池」があり、鶴が舞い降りていた所から付けられたと言われていて羽衣伝説地と考えられる。そしてこの地より北方にある大住には、南九州から来た天孫降臨に通じる隼人舞や竹細工の技術を持つ大隈隼人が住んでいた所である。ここには延喜式内月読神社がある。
『竹取物語』は、平安時代の初めに作られた物とされている。前記の山本や大住から望むことのできる
甘南備山は神が降臨した地とされ、平安京の朱雀大路を決めるのに京都市の船岡山と甘南備山を基点に
したと言われている。『竹取物語』のラストシーン「不死の山」は、駿河の富士山とされているが、む
しろ物語が出来た時に平安京の基点とされた京田辺市の甘南備山を想定したと考えられる。この他「か
ぐや姫」の名前や壬申の乱に関係した五人の貴公子など京田辺市の関係についても述べられた。
小泉氏紹介−京田辺市郷土史会理事、葛椏s放送勤務。1947年京都府生まれ。近畿大学法学部法律学科
卒業、佛教大学文学部史学科卒業、専攻:日本民俗学・郷土史。京都民俗学談話会会員、京都府立山城
郷土資料館友の会。主な著書『稲作民俗の源流−日本インドネシア』(文理閣)。主な投稿『竹取物語
“かぐや姫の里”京田辺』京田辺市郷土史会編・『京都民俗』京都民俗学談話会会誌・『筒城』京田辺
市郷土史会報など。

テーマ 「南山城の神社と伝承について」 石田天祐

私は、南山城に関する記紀神話や万葉集それに祭神など言語学の分野から迫ってみる。現代の山城にお
ける地名は、古代日本語・やまとことば・中国語・古代朝鮮語・満州語などあらゆる分野の言語から分析
しないと解明できない。各地の地名や人名それに祭神などについては、派生語や母音交替形・同音同義な
どから言語や語根を解読していかなければならない。
それらの中から南山城における各種神社の伝承について地名や祭神がどのようにかかわっていたのかお
話しする。特に継体天皇や仁徳天皇と渡来人との関係や、歴史上は神話とされている神社の祭神など言
語学から見た南山城の歴史を述べる。この地域は、歴史上かなり古くから栄えていたところであり一般
の歴史書には記されていない。しかしここには古くから南方や中国大陸それに朝鮮半島から渡来人が住
み着き神功皇后や息長足姫に関係する地名や伝承が残っている。
石田氏紹介−潟Mルガメシュ代表。1943年静岡県生まれ。京都大学文学部言語学科卒業、同大学院
修士課程終了。相撲史研究家・幻想創作家。日本語源研究会・総合文芸誌「まほろば」編集長。著書
『イグドラシルの言語学 −やまとことばの源流を尋ねて』『ぎるが義留我めしゅ明主の言語学 
−続やまとことばの源流を尋ねて』(ギルガメシュ出版)・『忽然の人』(ギルガメシュ出版)・
『マルドゥクの怒り』(ギルガメシュ出版)・小説集『風と馬と』(現代企画室)など。

【シンポジウム冒頭コメント】

テーマ「つぎねふ山代と河内との関係」−地名から仁徳・継体の筒城行幸の跡を考える−吉田金彦

 京田辺市域の地名を調べて山代と山背の国名の由来を知り、奈良のほかに河内との関係が深いこと
を考えた。そして枕詞ツギネフの意味も地名山代・山背の意味に即して決定することができる。
伝承時代である仁徳天皇は、淀川・木津川を経て筒城入りした。また継体天皇は、河内の国から山越
えで山背にやってこられた。それらは地名で推理することができるのである。
 吉田氏紹介−日本語語源研究会代表、京都地名研究会代表理事。1923年香川県生まれ。京都大
学文学部卒業。専攻:国語国文学。京都府立女子短大教授、大阪外国語大学教授、姫路独協大学名誉
教授。著書:『日本語語源学の方法』(大修館)、『古代日本語をさぐる』(角川書店)、『古代日
本語を歩く』(弘文堂)、『京都滋賀 古代地名を歩く』T・U(京都新聞社)、「ことばのカルテ」
(創拓社)、「埋もれた万葉の地名」(東京堂)など。

パネリスト 「流域をめぐる史跡・伝承」 斎藤幸雄

木津川をめぐる歴史や文学(古代〜近代)にこだわり、ロマンを求めてその伝承や史跡を探訪して
きた。そういう中で多くの「南山城逃避行」現象を見いだした(古代より近世の徳川家康・熊沢蕃
山にいたる)。磐之媛などもその一人である。市辺押磐皇子の遺児顕宗・仁賢天皇もそうだが、継
体天皇もその視点で見ると面白いのではと思ったりしている。
また古伝承を、「水」を視点にしてとらえてみるのもその謎を探るうえで面白い。田辺の神功皇后
不違池伝説、精華町のふなおき船長伝説、山代大国之淵の娘かに綺はたとべ戸辺にまつわる亀石伝
説、武埴安彦・忍熊王・莵道稚郎子等々。その背後に水系氏族の息長氏・和珥氏が介在、葛城氏や
丹波の氏族もかかわる。
 専門研究家ではないので、南山城の歴史ロマンを楽しむ立場からシンポシウムに参加できたらと
思っている。
斎藤氏紹介−緑と教育と文化財を守る会(城陽市)副会長、枚方文学の会会員、1937年旧満州
国生まれ。京都教育大学第二社会学科卒業、大阪府公立中学・高校に在職した。専攻:日本中世史
(平家物語)、著書:『木津川歴史散歩』(かもがわ選書)、『続・木津川歴史散歩』(かもがわ
選書)、『やましろ歴史探訪』(かもがわ出版)。枚方文学の会会誌『法螺』に「木津川歴史散歩」
を連載(今は宇治川に視点を移している)。また古典文学を読む三つのサークルに所属し、平家物語
や太平記を読み続けている。

シンポジウムの司会  古川 章
洛南艸舎文庫『洛南艸舎手づくり消息』を主宰し、第43号を数える。京田辺市役所で37年勤務し、
今まで『京都府田辺町史』『田辺町郷土史社寺編』『田辺町近代誌』『田辺町近世近代資料集』の
刊行。京田辺市郷土史会の『筒城』などの編纂や事務局を担当した。
今回シンポジウムの司会を担当することになり郷土史の素晴らしい歴史を各分野の専門の先生方や
郷土史家の方たちと共に研究できることを嬉しく思っている。
  「新しい視点と展開に期待」
南山城地方は、近畿の中心地であり、加えて関西学術研究都市として20世紀は脚光を浴びた。そ
のため開発も著しく進み、考古学の分野や市町村史誌の刊行による古文書類の発掘なども進んだ。
しかし、21世紀は、大陸からの渡来人の足跡など、黒潮文化の解明を深めなければならないと思
われる。こうしたとき「秘められた南山城の地名を探る」は、自宣を得たテーマといえる。
 バネラーの諸先生方の新しい視点として南山城のこれまでの南北軸文化に加えて、東西軸文化の
幕開けにふさわしいシンポジウムであろう。
古川氏紹介−洛南艸舎文庫主宰。1937年京都府生まれ。立命館大学文学部卒業、専攻:日本文
学。歌人・エッセイスト。主な著書『田辺郷土史なんやかんや』『南やましろの綴喜』共書、『京
のかくれ話』(同朋舎)。

シンポジウムの冊子 目次内容 投稿者: 投稿日:2003/10/02(Thu) 23:48
別冊1号
(京都地名研究会)
シンポジウム 「秘められた南山城の地名を探る」

 編集・発行:京都地名研究会
Kyoto Circle Toponymy 
  編集協力:京田辺市郷土史会          

発刊に際して
   京都地名研究会第六回例会 京田辺市郷土史会合同
        京都地名研究会代表 吉田金彦 
 
           目  次

【シンポジウムの概要】メインテーマ「秘められた南山城の地名を探る」 ・・・・・・・・ 1
【基調講演】
テーマ「神功皇后伝説のふる里を探る―南山城の“おきなが息長”の地名を手がかりとして―」塚口義信
テーマ「竹取物語ゆかりの筒木について」小泉芳孝
テーマ「南山城の神社と伝承について」石田天祐
【シンポジウム】     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
冒頭コメント テーマ 「つぎねふ山代と河内との関係
− 地名から仁徳・継体の筒城行幸の跡を考える −」 吉田金彦
パネリスト「流域をめぐる史跡・伝承」 斎藤幸雄
シンポジウムの司会「新しい視点と展開に期待」古川 章

【基調講演の内容】  
「神功皇后伝説  ―その虚実を探る ―  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
  塚口義信 堺女子短期大学 学長(日本古代史・文化人類学)
神功皇后伝説の研究 『日本大百科全書』 / 歴代天皇の名(皇位継承関係 古事記による)
『古事記』仲哀天皇の段 / 神功皇后の新羅親征 /忍熊王の反逆 / 倭王武の上表文
【図表】○神功皇后伝説 −その虚像を探る−古事記交渉年表・神功皇后関係系図・日子坐王系図関係地図 ・・10
(『木津町史』より)・三輪山周辺の古墳群と佐紀楯列古墳群・息長日子坐王系譜氏
鎮懐石伝説           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
如意珠  『八幡宇佐宮御託宣集』/ 香椎宮関係記事   ・・・・・・・・・・・・・・・15
海神遊幸神話 火遠理命『古事記』 / 日向三大の系譜(天照大御神の系図)   ・・・・・・・・・18 
本居宣長説 / 長谷川福平説 / 太田亮説 / 折口信夫・西角井正慶説 / 京口元吉説 / 肥後和男説 / 
田中 卓説 / 直木幸次郎説 / 岡本堅次郎説 / 黒澤幸三説 / 水野祐説 坂本太郎・家永三郎・井上光貞・
大野晋 校注『日本書紀上』 / 角川源義説 / 和歌森太郎説 / 上田正昭説 / 林屋辰三郎説 / 
今井啓一説  / 梅田義彦説 / 倉塚嘩子説 
【参考文献・図表】『風土記』における神功皇后関係記事一覧表・天皇家・蘇我氏関係系図 
「王権発達史の伝説」は五世紀初めに存在した『毎日新聞』1981年12月24日夕刊 /  滋賀県全図 ・・・ 29
大和北部と山城南部の政治勢力 −佐紀楯列古墳群の謎をさぐる−
    ヤマト政権の成立と王権の推移 / 中枢勢力の基盤は一貫して奈良盆地南部にあった /
佐紀の政治集団の勢力基盤(木津川・淀川水系の重要性・日子坐王系譜の意味するもの・
佐紀と山城南部・忍熊王の勢力圏)・・・『日本古代史「王権」の最前線』新人物往来社1997年7月
天之日矛伝説の謎を探る  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
    天之日矛の渡来 / 秋山の神と春山の神 / 時じくの香の木の実
○歴代天皇の一覧表 ○『日本書紀』垂仁天皇二年是歳および三年の条 
    ○任那人と新羅人の抗争(井上光貞監訳『日本書紀』中央公論社、による) ○開化系図 ○天之日矛系図
○真人姓氏族の始祖一覧表 ○息長古墳群の図 ○意富富杼王のウジ名 ○八幡宇佐宮御託宣集
○『延喜神明名式』田川郡の条 ○古代交通図  ○『興福寺官務血牒疏』所引の「普賢寺補略録」
○朱智天皇神 ○日岡神社・・『播磨国風土記』賀古郡の条、『播磨国風土記』賀古郡比礼墓の条 
○麻打山『播磨国風土記』揖保郡の条
応神天皇と気比大神            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47    
    『日本書紀』応神天皇即位前の条 『日本古典文学体系』本による
     『日本書紀』仲哀天皇即位前の段 『日本古典全集』本による
   后紀と御子 / 角鹿の気比大神 / 酒樂の歌
『日本書紀』神功皇后摂政十三年の条
十五歳の「衆議入り」・・『日本の民俗』(熊本)牛島盛光 昭和48年5月
通過儀礼の「成年式」
初期ヤマト政権と四道将軍の伝承  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
  四道将軍の伝承 / 神武天皇の系図
  「王権発達史の伝説」に関する津田左右吉氏の説(『日本古典の研究』上 『津田左右吉全集』第一巻、所収)
  井上光貞氏の説(オオビコ=四道)将軍の一人の大彦命、とする説の根拠・・「古代の東国」『万葉集大成』歴史社会篇、所収
     稲荷山古墳の鉄剣銘文実測図・・『日本の古代遺跡』埼玉 金井塚良編著、による
ヤマト王権の謎をとく・・『ヤマト王権の謎をとく』塚口義信 学生社1993年より          ・・・・・・・・・57
     稲荷山古墳の鉄剣銘文
 江田船山古墳出土の鉄刀銀象嵌銘(熊本県玉名郡菊水町)・・田中卓氏の訓みによる / 従来の説(福山敏男氏の説による)
   【参考資料】『やまと王権の謎をとく』滑w生社から ・・・・・・・・・・・・・・・ 59
           神功皇后伝説と息長氏 / むすび / 佐紀西群の勢力圏 / 日子坐王系図 /
      継体天皇と山城南部の息長氏 / 初期ヤマト政権と山城南部


「竹取物語ゆかりの筒木について」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71
小泉芳孝 京田辺市郷土史会理事 葛椏s放送(日本民俗学 郷土史家)
はじめに
かぐや迦具夜ひめの比売みこと命(かぐや姫)のおおつつき大筒木
1.継体天皇の筒城といわのひめ磐之媛の筒木 2.朱智神社と息長氏
3.山代の地名と息長山普賢寺 4.酒屋神社と神功皇后伝承
『竹取物語』の舞台は京田辺 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 78
1.「竹取の翁」の家は、「山もと」の近く
2.『竹取物語』の 「かぐや姫」と『古事記』の「迦具夜比売命」
3.「竹取の翁」の名は、「さかき」で「さか」は酒  4.「大住隼人」の呪術と竹細工
5.不死の山は、京田辺の「甘南備山」 6.『竹取物語』の作者は、紀長谷雄
おわりに         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 84
【参考文献】『京都新聞』記事から
【参考資料】
『古事記』『日本書紀』の開化・崇神・垂仁天皇関係系図(門脇禎二氏作成のもの)  
『山城国綴喜郡筒城郷朱智庄佐賀庄両惣図』』
  

「南山城の神社と伝承について」     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 88
石田天祐 日本語語源研究会 潟Mルガメシュ(幻想創作家 相撲史研究家) 
設 問
1. 仁徳天皇の皇后のイハノヒメは・・・なぜ・・・のか
     2.武内宿弥の子 葛城襲津疲彦は・・・なぜ・・・のか
     3.武内宿弥は・・・五天皇に大臣として仕える・・・なぜ・・・のか
     4.倭の五王・・・なぜ・・・のか
  取り上げる地名、神社、人物
1.日向の「曽」の峰  2.ソウル。ソボル  3.添御県坐神社  4.押熊八幡宮
5.奈良豆比古神社 6.往馬坐伊古麻都比古神社 7.相楽神社 8.佐牙神社 
9.須須許理  10.弓月の君 11.神功皇后  12.多々良公 13.酒屋神社
14.山崎神社  15.武内神社  16.朱智神社 17.田辺廃寺跡
キーフレーズ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 89
1.ARA 2.集落 3.添 
結 論              ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ 90  
【参考資料】 『イザナミの言語学』潟Mルガメシュ出版局から
朱智神社 /  佐牙神社の京都相撲 /  酒のことはじめ 


【シンポジウム冒頭コメント】
つぎねふ山代と河内との関係     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 95
− 地名から仁徳・継体の筒城行幸の跡を考える − 
        吉田金彦 日本語語源研究会代表 姫路独協大学名誉教授
迷走した枕詞の諸説 / 山代と開木代の意味 / 山背の意味と語源
ツギネフは嶺の後ろ側を通る意味 / 筒城の語源と変化
宇頭城という地名 / 継体天皇の筒城遷都と樟葉宮の位置
【参考資料】つぎねふ又つぎねふや『枕詞の研究と釈義』 / つぎねふ『国語大辞典上代編』 / ・・ 107
         都藝泥布『古事記』下巻 / つぎねふ『古代歌謡全注釈』石之日売皇后の嫉妬 /
つぎねふ『日本書紀 巻十一 仁徳天皇三十年』 /
筒木の原『和名抄』『万葉集』『玉吟集』 / 筒木の宮『古事記』『日本書紀』

パネリスト
流域を巡る史跡・伝承    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 116
斎藤幸雄 −緑と教育と文化財を守る会(城陽市)副会長、枚方文学の会会員
1.南山城逃避行現象
          大友皇子異説 / 葛城王朝亡命政権(彦坐王異説) / 継体天皇は / 大山守皇子の場合
2.「水」を視点に ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 117
          神功皇后伝説(息長伝承)/ ワニ氏の伝承 / 船長伝承 / 武埴安彦伝承 / 亀石伝説
(参考図面)「古代天皇・和珥氏・息長氏等関係系譜」 
【参考資料】 『木津川歴史散歩−南山城をめぐる』(梶jかもがわ出版から    ・・・・・・・・ 122 
        継体天皇旧跡−筒城宮跡@(田辺) / 磐之媛旧跡A(田辺) / 飯岡・甘南備寺(田辺) 


会 則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 132
「京都地名研究会」設立の趣旨   代表理事 吉田金彦    ・・・・・・・・・ 133
「京都地名研究会」発足にあたって 設立総会挨拶から 代表理事 吉田金彦
「京都地名研究会」役員
入会・問合せ先
『会報』原稿応募要領
編集後記            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 136

    ■冊子の販売について
 この冊子は、メインテーマ「秘められた南山城のこ
地名を探る」における基調講演とシンポジウムのレ
ジュメ及び資料(A4サイズ 134ページ)として
作成いたしました。編集担当者としては、当初レジ
ュメのつもりで取りかかったのですが、先生方の熱
意により沢山の貴重な資料をご提供いただきました
ので別冊1号として仕上げることにしました。各先
生方のご協力により貴重な研究資料を提供して頂き
ましたことを、この場を借りてお礼申し上げます。
 この冊子が南山城地域における歴史解明の為の資
料として役立てることが出来れば幸いです。
 なお、この冊子の作成にあたっては、編集者個人
の費用で作成しました。
 このため書店では販売されていません。このたび
この冊子をほしいという方が多数ありましたので、
郵便振された方にのみ残部を郵送で特別にお送りす
ることにしました。
 この冊子は、関係者の間で3000円の価値があ
ると言われています。また、この分野を研究されて
いる方にとっては、9000円の価値があるとも言
われています。
 申し訳ありませんが、先着順とさせて頂きますの
で下記をお読みになってお手続き下さい。

タイトル 別冊<シンポジウム>「秘められた南山城の地名を探る」
                 発行 平成15年10月19日
■上記のシンポジウム資料(レジュメ兼資料)を、
一冊2000円(本代+郵送料+封筒込み)にて残部を特別販売することにしました。
 ただしメールで事前に希望された方のみ1300円(本代+郵送料+封筒込み)に
て残部をお送りすることに致します。  
下記の郵便振込 講座番号にお送りくださった方には、特別割引の1300円でお送りさせて頂きます。

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メールで事前希望者のみ、一冊2000円のところを特別割引1300円(本代+
郵送料+封筒込み)でお送りいたします。下記の郵便振込 講座番号へお送りください。
  『郵便振込』 講座番号 00920-7-40389
         加入社名 小泉芳孝
         通信欄  別冊 シンポ資料冊子 希望

     なお発送は、上記が当方に到着しだい発送させて頂きます。  


※上記の本を注文された沢山の全国の方からお礼のメールや手紙を沢山頂いています。
その中から前橋市の女性から下記の丁重な「絵葉書」を頂きました。

「前略 早速地図を片手に読ませて頂きました。年4・5回古都の遺跡を歩きに行きますが山城は恭仁京や大塚山古墳あたりまでしかいったことが無く、こんなに大切な「ウチ」「息長」「筒木」があった・・・と驚いてしまいました。現在の府県の境界で全く見えない部分があったこと反省しきりです。竹取物語もなるほどです。皆様の益々のご活躍をいのります。早々

 全く上記の通りです。歴史教科書などには一切掲載されていませんので、本で勉強された学者の先生方もごく一部の先生方を除いてこの地域の歴史を全く知らないのです。ですから地元の教育委員会ですらそんな物は、架空のものであって神話だという始末です・・・。
 ある人から聞いたのですが、地元京田辺市役所のk課に「この地域に竹取物語の話がある」というのを聞きつけて遠くから訪ねてこられた方に対して「あれは一部の人が言っていることで関係ないのです」と何も説明せずに返されたということです・・・。たとえ古事記に記されていても一切事実でないとおっしゃるのです。後世の人が古事記を元にそのまま地域に当てはめて地名などを付け、地元の古文書や絵地図に古事記から取ってきた地名を適当に当てはめて掲載したのだ・・・とも言われたりしています。わたしは、全く逆でこの地域にそのような歴史があったから代々住んでいる人達が話し伝え記してきたものだと見ています。古事記という日本で一番古い歴史書に記されているのに、我々日本人は、何故か教科書に載っていることだけが歴史だと教えられて来たのだからです。
 
古事記は、「古き事(史実)を記した」日本最古の歴史書です
 より古い時代に書いたものほど正確です。:けっして神話や小説であって嘘ばかり記されているのではありません。もしそうであるなら古事記以後の全ての古文書類も嘘と言わねばなりません。この地域をくまなく歩いておられる京都地名研究会代表理事 吉田金彦氏
(京都大学文学部卒業。専攻:国語国文学。京都府立女子短大教授、大阪外国語大学教授、日本語語源研究会代表 姫路独協大学名誉教授)は、「学者の皆はそんな細かいところまで勉強していては学者になれないし面倒だから」調べないのだとおっしゃっています。


村瀬さまへから御礼のメールをいただきました。
Sent:
Thursday, May 20, 2004 12:00 PM
Subject: Re: 別冊 シンボ資料冊子をお願いします
昨日「シンポジウム 秘められた南山城の地名を探る」の冊子を頂きました素晴らしい内容に感服しました 
この2,3日当方の紙上で「卑弥呼の畿内説」が盛んに話題になっております
冊子の内容もそうした事柄を背景に読んでいくと興味津々今後ともご指導の程をお願いします 
まずは受け取りの報告まで 

姫路の木村さんから 手紙をいただきました。
先日はシンポジウムの冊子をお送り頂き有り難う御座いました。
 当地方も神功皇后伝説が多く残っています。参考にしていきたいと思います。
 また、竹取物語
について非常に考えさせられます。よくご研究されているのに感心しました。
2005年1月15日

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